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世界でいちばんすぐれたバカラの戦法
バカラとブラックジャックにはひとつの重要な共通点があります――ハウス・エッジと呼ばれる、ディーラー側に有利になる勝率の調整です。カジノも商売ですから、数パーセントに満たない微妙な優位性を持っておくのは当然のことです。
しかしながら、ゲームごとにこの優位性は変化していきます。山札の組み合わせによっては、プレイヤーのほうが有利になることもありうるのです。ですから熟練のブラックジャックのプレイヤーは、山札から使われたカードをよく覚えておいて、戦略に組み込むことで勝利を得ていきます。
対して熟練したバカラのプレイヤーは、スコアボードをよく観察することで、ある特定の局面でどのような手が勝利してきたのかを理解します。スコアボードの色調によって導き出されるパターンと、そのパターンに基づいた戦法などというものは、すべて幻影です。
もちろん、ひとつ前の手と今回の手には、なんの関連性もありません。しかしながら、すべての手は、プレイヤー側かディーラー側のいずれかのほうが有利なのです。
かりにあるバカラプレイヤーが、すべての勝負における優位性を完全に理解する能力を持っていたとします。このプレイヤーはつねに、バンカーかプレイヤーのいずれかより勝率の高いほうに賭けることになります。
理想はこのプレイヤーになることだと考えてください。つまりいちばん最初の勝負、山札が使われていないまっさらな勝負においては、ディーラー側がつねに有利です。というのも、はじめにふれたカジノの優位性があるからです。
しかし、山札が使われていくにしたがって、この優位性は変化し、プレイヤーのほうが優位になることもあります。この部分をよく見極めるのです。
どのように見極めるか? もちろん、使われた札を知り、計算を行うことです。しかし、そんなことが人間に可能なのでしょうか? 毎ゲームごとに使われていく大量のカードを覚えておくなど……。
しかしながら、アプリの助けを借りれば、この作業も可能になります。アプリストアで、「Baccarat Card Counting」と検索してみてください。このアプリは、あるゲームで使われたカードを追っていくことで、プレイヤーあるいはバンカーのいずれのほうが勝率が高いかを、計算してくれます。
もちろんすべてのゲームでこのアプリを使うことはできないかもしれません、たとえばハイ・レートのテーブルでは、アプリなどの補助をもちいてプレイすることを禁じていることがほとんどです。しかしライブカジノなどであれば、難なく使用することができます。
このアプリのシステムが堅牢なものであるかどうか確かめるために、8組の山札をもちいた200,000回のシミュレーションを行い、その結果を記録してみました。つぎに記すのはこのシミュレーションの要件です:
- カット・カードは14枚で、一般的なバーン・カードとカット・カードのルールで行う。
- タイ・ベットの配当はナイン・トゥ・ワン。
- プレイヤーはつねに高確率で配当がある手に賭けるが、カジノが許す最低の掛け金のみ賭ける。
- プレイヤーの掛け金はすべてのゲームを通しておなじにする。(1ユニットのみ)
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結果は次のようになりました。
- カジノの優位性は0.878パーセントだった。
- プレイヤーが一位だったケースは20.77パーセントだった。
- バンカーが一位だったケースは75.51パーセントだった。
- タイが一位だったケースは3.72パーセントだった。
- プレイヤーが負ける確率は、2.15ゲームにつき一回だった。
カジノの優位性である0.878パーセントを乗り越えるには、思いのほか多くの投資が必要です。ハイ・ローラーなどを戦略的に行い、勝つことが必要であるとわかってきました。
つまり、ローリング・チップを用いるプレイヤーのほうが望みが高いわけです。もしもカジノ側の優位性が低いときに、プレイヤーが「スプレッド・ベット」を行うのであれば、かなりの確率で勝利が期待できます。この戦法の有用性を試すために、150,000回のシミュレーションを行いました。その要件は次に挙げます。
- カット・カードは14枚で、一般的なバーン・カードとカット・カードのルールで行う。
- タイ・ベットの配当はナイン・トゥ・ワン。
- プレイヤーはつねに高確率で配当がある手に賭けるが、カジノが許す最低の掛け金のみ賭ける。
- プレイヤーは、もしもカジノ側の優位性が0.90パーセント以上であれば、1ユニットを賭ける。
- プレイヤーは、もしもカジノ側の優位性が0.90パーセント以下であれば、10ユニットを賭ける。
- プレイヤーはローリング・チップ・プログラムを用いない。
結果は以下のようになりました。
- プレイヤーの配当のアベレージは、2.70ユニットだった。
- カジノの優位性は0.38パーセントだった。